アルド
ロシア語にはёという文字があって,ヨの音を表します。外来語等を除き,ロシア語ではёに必ずアクセントがあります。
ミライ姐
教科書等ではёの2点が書かれるけど,一般の文章ではеとёの区別をしないわよね。伝統的な辞書でも区別せずに配列されているようだけど。
アルド
そもそもはеなのですが,アクセントがあると「イェー」と発音する場合と,「ヨー」と発音する場合に分かれるのです。その区別のため,「ヨー」の場合は普通のアクセント記号ではなく2点を付けます。
塾生
ドイツ語にも同じ2点でウムラウトと呼んでいる文字がありましたね。ドイツ語ではウムラウト付きの文字も,アルファベットの中に含めていました。
アルド
ロシア語のёもアルファベット33文字の中には入っていますが,必ずしも使用は義務ではありません。あくまでも特別なアクセント記号とみなされているのかもしれませんね。
塾生
なるほど。特別なアクセント記号だと考えれば,アクセントが移動して脱落すると単なるеに綴りが変わることも理解できます。
アルド
さて,話題は変わって,ここからは正書法の規則の続きです。反切表にはイコールで結ばれた組合せがいくつかありましたね。
ミライ姐
これらは同じ発音だけど,左側に書かれているものが本来の発音で,文法により書き分けるのよね。でもёとоに関する箇所は注意が必要みたいね。
アルド
アクセントが脱落したёの綴りがеに変わるのは最初に話した通りですが,同じ発音の組合せであるжо, шо, що, чоと,さらにはцоについても,アクセントが脱落すると綴りがеに変わります。
ミライ姐
これまでの知識を踏まえれば,語形変化もスッキリとまとめられそうね。アルドさん,次回は名詞の活用のまとめをお願いしま〜す。
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