私は中学校を卒業する頃にイタリア語の勉強を始めました。
イタリア語はすんなりと読めるようになりました。なぜならば……ローマ字だからです。
意味はわからなくても「読み上げる」ことだけはすぐにできるようになるのね。
一部にイタリア語独特の表記がありますが,それさえ覚えれば簡単です。英語のように似たような音がいくつもあるわけではなく,母音字は a, i, u, e, o の5文字,つまりアイウエオのみと習いました。
「日本語よりも唇を突き出して」ウと発音するという注意がありましたが,なかなか懈いのでアイウエオで通すことが多かったと記憶しています。
日本語と同じような発音なら簡単です。
ところが高校3年生になり,この頃は放課後に市の図書館で頻繁にたむろしていたものですが,たまたまイタリア語の教材を読んでいたら衝撃的な事実が判明しました。
イタリア語と思って勉強していたものが,実はスペイン語だったとか……
さすがにそれは飛躍しすぎね。
なんと,イタリア語には母音が7個あるそうなのです!
それまで5個の母音で通じていたのに,2つ増えるのね。
イタリア語のeとoには2種類の発音があるとのことでした。口を大きく開けるものと,あまり開けないものですね。
韓国語にも似たような音のペアがあるわよ。しかも,意味の識別に支障をきたすレベルの同音異義語で。
イタリア語では意味の識別に困るような発音の組合せは,ほぼありません。そのため初級レベルでは5つの母音でも差し支えないのでしょう。
どちらの音になるか判断する方法はあるのですか。
アクセントがある位置であれば,辞書ではアクセント記号の向きで識別できます。イタリア語のアクセント記号付き文字は à, ì, ù, è, é, ò, óの7文字あり,eとoは2通りアクセント記号があります。
口を開く音の場合は右下がりの記号,あまり開かない音の場合は右上がりの記号なのね。
なお,アクセント記号は末尾の母音にアクセントがあるときだけ,義務的に表記します。それ以外は,アクセント記号を表記しません。
イタリア語のアクセントの位置は,個々に覚えないといけないのよね。
それは別の機会に説明しましょう。スペイン語も似たようなものですから,お望みであれば比較しながら同時に解説しますよ。
おもしろそう。
それでは,次の機会に。
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