キリル文字の浸透度

ソ連は強大な国でしたが，15の共和国からなる連邦国家でした。現在はほぼ同じ国境で15の独立国に分かれています。

中心となった国がロシアなので，連邦としての公用語はロシア語でした。

それぞれの国は民族ごとに構成されたのよね。それぞれの国には，ロシア語以外の言語があったのよね。

そうですね。国名と言語名は以下のとおりです。

これ以外にも少数民族の言語があったり，現在でもロシア語が広く使われる国もあります。また，国をまたいで使われる言語もあり，同じ言語でも国や地域によっては異なる文字を使っている場合もあります。

ソ連の国章には15言語で「万国の労働者よ，団結せよ！」と書かれていたわね

元々独立志向の強かったバルト三国（エストニア，ラトビア，リトアニア）はラテン文字で，グルジア語とアルメニア語は独自の文字を使っていました。それ以外の10言語はキリル文字で表記されています。

ソ連時代にキリル文字に切り替えられた言語も含まれているわよね。

ラテン文字からキリル文字に切り替えられた言語はモルドバ語，アゼルバイジャン語，カザフ語，ウズベク語，トルクメン語，キルギス語，タジク語ですね。モルドバ語以外の6言語は，国章の文字がラテン文字だった時期があります。

ソ連国内の少数民族言語もキリル文字化されたのよね。

ソ連内のみならず，同じ共産主義国であったモンゴルでもキリル文字が導入されました。

独立後はロシアからの脱却を意図してラテン文字に戻した国も多いわね。

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