じっかん

先回はドンジャラの話から，合同式の話に飛躍しました。

合同式のお話も聞きたいけど，牌の名前を甲とか乙で設定したわね。

なんとなく聞いたことがあります。

これらは十干（じっかん）というものです。

木火土金水の5種類に兄弟があって……5かける2で10種類なのね。

木火土金水は陰陽五行説によるものです。日本語と韓国語では，曜日の名前にも使われていますね。水星や火星など惑星の名前は日中韓共通です。

契約書で甲とか乙は見かけるわね。

個人名や団体名を毎回書くのは大変なので，甲や乙で代用するのですね。アルファベットなどでAさん，Bさんでも差し支えないのですが，日本での正式な契約書では甲や乙を使うのが一般的です。

年を表す単語にも使われるわよね。

そうですね。例えば2022年は壬寅（みずのえとら）といいます。音読みで「じんいん」とも言います。

十干と十二支を組合せているのね。

十干は10個，十二支は12個をローテーションします。10と12の最小公倍数はいくつでしょう？

60です。

そうですね。生まれてから60年後に，もう一度同じ十干十二支の年が巡ってきます。

還暦ですね。

現代の60歳はまだまだ働き盛りかもしれませんが，昔は寿命が短かったので，60歳は相当な長生きと認識されていたのでしょう。

これはこれでおもしろいけど……合同式の話は？

少々お待ちください。