
塾生
「以上」「以下」という言葉はその値を含むのかどうか,時々混乱します。算数・数学のテストだけでなく,ゲームなどでもたまに使う単語です。

アルド
「以上」「以下」はその値を含みます。例えば18歳以上という表現は18歳を含みます。数字でなくても,例えばオリンピックで「銀メダル以上が確定」という表現を聞いたと思いますが,銀メダルを含めた表現ですね。

塾生
その値を含まない場合はどう表現するのですか。

アルド
少ない方であれば「未満」という言葉を使います。例えば18歳未満には18歳を含みません。

ミライ姐
18歳未満と17歳以下は,整数にこだわるなら同じ意味ね。

塾生
多い方は何と表現しますか?

アルド
実は,日本語では多い方に簡潔な熟語が存在しません。「〜を超える」のような表現となります。

ミライ姐
例えば「体重100kgを超える」だったら,数学的に言えばちょうど100kgは含まないのね。

アルド
厳密な区別が必要な場合は,不等号で表現したほうがよいでしょう。不等号は「小(しょう)なり」「大(だい)なり」と読むとよいですね。
記号 | 意味 | 読み方 |
---|---|---|
\(A \leq B\) | AはB以下 | A小なりイコールB |
\(A \geq B\) | AはB以上 | A大なりイコールB |
\(A < B\) | AはB未満 | A小なりB |
\(A > B\) | AはBを超える | A大なりB |

塾生
これならイコールがあるものはその値を含む,ないものはその値を含まないですね。

アルド
不等号のイコール部分は,世界標準では横線1本が一般的ですが,日本では横線2本で書く場合が多いです。私は手書きでは横線1本で書きます。

ミライ姐
ところで,英語での「以上」「以下」「未満」「を超える」はどう表現するの?

アルド
それは次回説明しましょう。
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