前回は電卓のメモリー計算として,掛け算と割り算を先に行う場合を学びました。
今回はカッコのある計算ね。
カッコの中身を先に計算します。
関数電卓でない一般の電卓では,適宜メモリー領域に加減する方式となります。例えばこの式はどうでしょうか。
(15−8)×(21+4)
(15−8)×(21+4)
=7×25
=175
私の電卓ではこのように打ちます。
[1][5][−][8][M+]
[2][1][+][4][×]
[MR][=]
175と表示されました。
[MRC]キーしかない機種では難しいのですが,[MR]と[MC]が別々のキーになっている機種であれば,もう少し複雑な計算も可能です。
(15−8)×(21+4)÷(42−7)
(15−8)×(21+4)÷(42−7)
=7×25÷35
=5
ただし,割り算を先に計算することと,メモリー領域の値を一度クリアすることが必要です。私の電卓ではこのように打ちます。
[4][2][−][7][M+]
[1][5][−][8][÷]
[MR][=][RC][M+]
[2][1][+][4]
[×][MR][=]
5と表示されました。
ちょっと複雑な操作だけど,紙にメモする必要がないわね。
もう少し実用的な問題を解いてみましょう。関数電卓ではなく,一般の電卓ではどのように打てばよいでしょうか。
外径1.1メートル,内径0.9メートル,厚さ0.012メートルの同心円ドーナツ状の鉄板1枚の重さは何キログラムでしょう。ただし鉄板の重さは1立方メートルあたり7850キログラムとし,円周率は3.14とします。
円の面積の公式はこちらを参照してください。直径を2乗してから4で割る式を使うと便利ですね。
計算式はこのようになります。直径の2乗の差の部分がカッコに入っているので,メモリー計算が必要です。
$$(1.1^2 – 0.9^2) \times \frac{3.14}{4} \times 0.012 \times 7850$$
私の電卓ではこのように打ちます。
[1][.][1][×][1][.][1][M+]
[0][.][9][×][0][.][9][M−]
[MR][×][3][.][1][4][÷][4]
[×][0][.][0][1][2]
[×][7][8][5][0][=]
29.5788と表示されました。
これでも構いませんが,実用的には必要に応じて数値を切り上げて29.6キログラム,または30キログラムと答えます。
一般の電卓でもここまでできるのね。
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