私が住む糸魚川市は,南側で長野県と接しています。しかし長野県の人が「長野県」と呼ぶことは,他県と比べて少ないのではと思います。
信州(しんしゅう)って,よく聞くわね。
かつて信濃(しなの)という国だった部分が,現在の長野県ですね。
厳密に言えば岐阜県に編入された地域もあります。ところで,信濃国も長野県も面積が広大ですね。
北海道,岩手,福島に次いで,長野県の面積は全国4位ね。ちなみに5位が新潟県。
面積が広い県は,地域によって文化,風土が大きく異なります。新潟県では上越・中越・下越・佐渡のように分類しますが,長野県では中信,北信,東信,南信の4地域に大きく分けられます。
それぞれの地域間には高い山がそびえているので,同じ国や県でも頻繁に行き来することはないのね。
また,長野市や松本市など,それぞれの地域がライバル意識を持っています。長野市周辺地域以外にとっては,県庁が県の北端の長野市に置かれていることは不満なのでしょう。
なんかまとまりのない県だなあ。
ところが,長野県には県民を団結させる歌があります。それが県歌である『信濃の国』です。詳細説明,歌詞,音源など,詳しくは検索すればいくらでも出てきますので,そちらをご覧ください。
長野県内では学校や地域のイベントなどでもよく歌われるのよね。他の県にも県歌はあるはずだけど,歌う機会はほとんどないわね。
『信濃の国』は北陸新幹線の長野駅の発車メロディにも使われています。こちらも検索すれば音源がいくらでも出てきますので,そちらをご覧ください。
アルドさんは鉄道も好きだから,長野駅で何度も聞いているわよね。
聞くだけでなく,短歌の題材にも使っています。2017(平成29)年の歌会始に応募した短歌を紹介しましょう。
お題「野」
歌詞になき蕎麦の香ゆかし長野駅『信濃の国』とはくたかを待つ
お題「野」に対して「長野」という言葉を選ぶなんて。
2014(平成26)年の試作(オフザケ)では,お題「静」に対して「静岡」という言葉を使いました。
お題「静」
どの駅ものぞみ止まらぬ静岡にネタを探しに詠み人ぞ来る
これも鉄道ネタですね。
それはさておき,実は『信濃の国』の歌詞に「蕎麦」という単語は入っていないのです。長野駅の新幹線ホームで蕎麦を食べているときに,もしやと思い調べたときの様子を短歌にしました。
そんなのが短歌の題材になるなんて,アルドさんの執念は恐ろしいわね。
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