塾生
先日はドンジャラの話から,合同式という数学の話になりました。
ミライ姐
高校数学でも発展的内容なのよね。でも役に立つ……早く教えて。
アルド
例えば整数\(a\)を整数\(n\)で割った余りと,整数\(b\)を整数\(n\)で割った余りが等しい場合,このように表現します。
\[a \equiv b \pmod{n}\]
アルド
読み方は色々ありますが「\(a\)合同\(b\)モッド\(n\)」「\(n\)を法として\(a\)と\(b\)は合同」などが一般的です。法(molulo)とは「割る数」という意味です。
塾生
そうするとドンジャラの話は\(1 \equiv 4 \equiv 7 \pmod{3}\)などと表記されるのですね。
アルド
その通りです。
ミライ姐
これはどのように役立つの?
アルド
まずは関係式を見てみましょう。
\(a \equiv b \pmod{n}\)
\(c \equiv d \pmod{n}\)
の2式が成り立っているとき,以下も成り立つ。
\(a + c \equiv b + c \pmod{n}\)
\(a – c \equiv b – c \pmod{n}\)
\(ac \equiv bd \pmod{n}\)
\(a^{p} \equiv b^{p} \pmod{n}\)
ミライ姐
合同式は和,差,積,累乗でも成り立つのね。割り算はできるの?
アルド
条件がありますが,このような関係式があります。
\(ak \equiv bk \pmod{n}\)が成り立ち,
\(k\)と\(n\)が互いに素であるとき,以下も成り立つ。
\(a \equiv b \pmod{n}\)
アルド
合同式を使うと,余りだけに着目して計算を進めることができます。具体的な使用方法や,これらの式の証明などは次回説明しましょう。
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