本項では2022年の旧暦・ヒジュラ暦対照表を説明しています。ダウンロードはこちらから。
私は手帳に旧暦とヒジュラ暦を記載しています。
旧暦とは1872(明治5)年まで日本で使われていた暦ね。1873(明治6)年以降はグレゴリオ暦,いわゆる西暦を使うようになりました。
現在の暦とは異なるのですか?
旧暦は新暦よりも,およそ1か月後ろにずれます。2022年の旧正月は,新暦では2月1日になります。
中国では旧正月を「春節」と呼んで,盛大に祝うわね。
年賀状で「新春」という言葉を使いますが,これは旧暦の正月に由来するものです。旧暦の1月1日は立春の近くの日となります。
確かに新しい「春」です。
新暦の正月は大寒の前だから,どう考えても冬よね。
諸説あるようですが,西暦の正月は冬至の後であることから選ばれたようです。
冬至が過ぎれば日中の時間が長くなるから,この時期を1年の始まりとしたのね。
もうひとつのヒジュラ暦とは何ですか。
イスラム教の暦ね。イスラム圏でも基本的には西暦が使われているけど,宗教行事などはヒジュラ暦に従って行われるわね。
西暦とは季節が異なります。
旧暦もヒジュラ暦も,月の満ち欠けを基準とした暦です。その周期は約29.5日周期であることから,1か月の長さは29日か30日です。旧暦は新月を月の始まりとしていますが,ヒジュラ暦では三日月状に見える最初の日を月の始まりとしています。
新月のことを朔(さく)と呼ぶし,「ついたち」は朔日とも書くわね。
どちらの暦も,29日の月と30日の月が交互だとしたら,1年の長さは354日です。365日には11日足りません。
日本の旧暦では適当なタイミングで閏月(うるうづき)を入れます。つまり,1年が13か月の年もありました。しかし,ヒジュラ暦では閏月を入れません。
そうすると毎年11日ずつ季節がずれていくのね。次に同じ季節になるのは……33年後!
イスラム教では9番目の月(ラマダン)の日中に断食を行います。日中の時間が長い夏にラマダンが行われると,断食の時間が延びますね。ラマダンの時期は33年で一巡することから,イスラム教徒は同じ季節のラマダンを一生に2回経験すると言われています。
子供やお年寄りは断食免除として,青年期から敬老直前くらいまで……66年はあるわね。
日本の季節の移り変わりや,イスラム教を含む世界情勢を理解するために,旧暦とヒジュラ暦は把握しておいたほうがよいですね。
一覧になっているので便利です。
一つだけ重要なことですが,ヒジュラ暦では1日の始まりは「正子」ではなく,前日の日没です。記載されている日付は,前日の日没から,その日の日没までとなります。
その他の注意として,旧暦の元日と,ラマダン入りの日は黄色背景です。また,日本の祝日は赤丸で示し,日曜日と同様にピンク背景にしました。
ちなみに私はジブン手帳のA5スリムサイズを使っています。この表をA4サイズに印刷して,4か月毎の線に沿って三つ折りにすると,手帳に挟んで使えます。
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