現代では1日が24時間,1時間が60分,1分が60秒と決められているね。
中途半端です。10や100ならわかりやすいのに。
しかし12と24と60であれば時計の文字盤は12あれば済みます。ちなみに,フランス革命の頃に十進法で時間を区切ろうとしたことがありますが,まったく定着しませんでした。
フランス革命暦では1週間を10日にして,残る5〜6日を年末の休日としたわね。これもなかなか定着せずに,たったの十数年で廃止されたわ。
科学技術の世界で,時間の単位の国際標準は秒(英語でsecond)であり,記号は小文字でsです。
一部にsecと書く人もいますが,正式ではありません。
時間は英語でhourなので,記号は小文字のhを,分は英語でminuteですが,メートルと区別するために3文字のminを使います。この他にもミリ秒やキロ秒などが存在しますが,あまり使わないですね。
時計のない時代は,どのように時刻を表していたのですか?
例えば近代以前の日本では十二支で時刻を表していました。夜の23時から未明1時頃を「子の刻」,1時から3時頃を「丑の刻」のように呼んでいました。
「韓国人は漢字を学べ」シリーズで勉強した「正午」と「正子」ですね。
現代の時刻と異なるのは,日の出は必ず卯の刻で,日没は必ず酉の刻になることですね。
現代では日の出や日の入りの時刻は毎日少しずつずれます。
夏は昼間をゆっくり刻み,夜間は速く刻みます。冬はその逆です。このような時刻の決め方を「不定時法」と呼びます。
現代でサマータイムといえば,夏の間は1時間進めることを指すけど,1秒に相当する長さを昼と夜で変えていたとは,考えた人はすごいわね。
人類のすごいところは,江戸時代にはこのような不定時法に対応した時計が発明されていたことですね。振り子の振幅を変えて,昼と夜の長さを切り替えるというアイディアはすごいです。
現代では不定時法のアプリもあるので,興味のある方は探してみてね。
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