震度7が発生した時間帯（後編）

前編では震度7の地震の多くは役所がお休みの時間帯によく発生していることを紹介しました。

こんなにも役所の時間外に起こる確率が高いのなら，役所の体制が整うまでは自力で生き延びなければならないのですね。

自力で備えることは大切ですが，確率については勘違いだと思います。

どうして？

基本的に役所の来庁時間は1日8時間程度だけですよね。

そういえばそうね。実際に確率を計算してみましょうか。仮に，役所開庁日を240日/年，役所開庁時間を8時間/日としてみますか。

もう少し簡単のために，1年のうち3分の2が開庁日，1日のうち3分の1が開館時間としましょう。

\[ \frac{2}{3} \times \frac{1}{3} = \frac{2}{9} = 22.2 \% \]

役所の開庁時間って，1年のうち22%程度だったのね。消防など24時間交代勤務のみなさんは大変ね。

さて，過去7回の震度7のうち，明らかに役所開庁時に発生したものは東日本大震災の1回だけです。

\[ \frac{1}{7} = 14.3 \% \]

震度7が役所の時間外を狙ったかのように発生していると思っていたけど，役所はそもそも平日の日中にしか開いていないと考えれば，特に偏っているわけではないのね。

いずれにしても行政の体制が整うまでは，自力もしくは周囲の人と協力しあって生き延びるしかありません。

私たちも北陸の人間です。北陸のためにできることを尽くします。