友と守ったポンプ(歌会始2023)

アルドの詠進歌/My Utakai-Hajime和歌・短歌/Japanese Poetry糸魚川/Itoigawa
ミライ姐
ミライ姐

歌会始に応募した短歌を公表するシリーズ。今回は2023(令和5)年の応募作です。

アルド
アルド

お題「友」
震へつつポンプを守る冬雨夜火消しの友と放水続け

ミライ姐
ミライ姐

糸魚川大火ね……というか2018(平成30)年の詠進歌の紹介記事も,この写真で投稿しているわね。

アルド
アルド

2016年(平成28)12月22日,木曜日に発生した糸魚川大火に,私も消防団員として出動しました。この歌は,大火の現場で消防団の仲間が一緒にいて心強く感じた時の心情を詠んだものです。

ミライ姐
ミライ姐

今回も,最初から糸魚川大火について詠むつもりでいたの?

アルド
アルド

そうですね。お題が発表される前から,どんなお題であっても糸魚川大火について詠むと決めていました。

塾生
塾生

お題は「友」でした。

ミライ姐
ミライ姐

「友」という漢字を辞書で確認すると……「ともだち」「親しい」の意味しかないのね。アルドさんに友達っているのかしら。

アルド
アルド

お題の「友」と糸魚川大火を結びつけようと思ったとき,当然のことながら同じ消防団の仲間を思い浮かべました。

ミライ姐
ミライ姐

大切な友達ね。

アルド
アルド

いや,まあ,その……消防団の仲間は「大切な仲間」だと思いますが,私は「友」という言葉は,軽い言葉だと思っています。例えばスペイン語で(男)友達はアミーゴですが,テレビのバラエティ番組などで「アミーゴ!」と叫んでいるのを聞くと,カジュアルすぎると感じてしまします。

塾生
塾生

ドラえもんに出てくるジャイアンの「心の友」という表現も胡散臭いです。

アルド
アルド

この歌で詠んでいる「火消しの友」は幼馴染でもあり,一緒に県の消防大会に出場した仲間ですが……正直言って「友」という軽い言葉を使うことに抵抗がありました。

ミライ姐
ミライ姐

戦友でいいんじゃない?

塾生
塾生

でも,最終的には「友」で応募したのですよね。

アルド
アルド

きっかけは夏の甲子園でした。東北勢で史上初の夏優勝を果たした仙台育英高校の須江監督が「青春って,すごく密なので」とインタビューで答えたのを聞いて,とても心に響きました。

ミライ姐
ミライ姐

あのインタビューは感動したわね。同世代でこんなことが言えるなんてすごいと思うわ。

アルド
アルド

この歌で詠んでいる「火消しの友」は,青春時代を一緒に長く過ごした……まさに戦友です。そんな彼との昔からの密な思い出が「友」という言葉に自信を吹き込んでくれたように感じました。

塾生
塾生

青春……早く来ないかなあ。

アルド
アルド

この歌はお題が発表されたその日のうちに思いついたのですが,これで応募しようと決めたのは須江監督のインタビューを聞いた後です。糸魚川大火の際に,お互いに協力しあって任務を全うしたことを思い出し,友への感謝の気持ちを込めてこの歌を半紙に毛筆で書きました。

塾生
塾生

青春……早く来ないかなあ。

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