多くの言語でそうですが,大きな出来事を日付で表現することがあります。
東日本大震災のことを3・11と呼んだり,糸魚川では7・11水害があったわね。
さんてんいちいち,ななてんいちいち……
ちなみに「二・二六事件」は口頭では「にいにいろくじけん」と発音するけど,辞書では「ににろくじけん」で掲載されている場合もあるわね。
にい・にい……
本日はナナサンマルについて話しましょう。
7月30日……鉄道のダイヤ改正ではなさそうな。
1978(昭和53年)7月30日,日曜日の出来事です。
ウチが生まれる直前ね。
沖縄県で自動車の交通方法が右側から左側に変わりました。これをナナサンマルと呼んでいます。
日本やイギリスなどは左側通行ね。沖縄はアメリカ統治時代に右側通行が定着していたのね。
現代の日本でも左ハンドルの自動車でカッコつけている人はいます。
右側通行から左側通行に変更するには,道路標識や標示,信号やガードレール,バス停の位置などを変える必要があります。
相当な準備がいりますね。
道路標識や信号はあらかじめ左側通行のものを設置した上でカバーをかぶせていました。変更当日にカバーを外して,右側通行用の標識などにカバーを付け替えました。
そうすれば,右側通行用の標識等はあとからゆっくり撤去できるわね。
道路標示って,道路のペイントですよね。これは簡単に描いたり消したりできないですよね。
左側通行用の道路標示はあらかじめペイントした上で,黒いテープで隠しました。逆に,右側通行用の道路標示はテープで示し,切替時にはがしました。
これなら時間はかからないわね。実際にはどれだけの期間で切り替えたの?
7月29日の夜22時から,7月30日の朝6時まで,沖縄県全土を通行止めにしてカバーを付け替えたりテープを剥がしました。
たったの8時間で……すごいなあ。
ちなみに,沖縄県出身のボクシング選手である具志堅用高さんも当時のCMに出演していました。「人は右、車は左」と言ってパンチを繰り出していました。
当時は現役の世界チャンピオンよね。みんな言うことを聞いてくれそうね。
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