アルド
中学校の理科の教科書で使われる用語が変更されるとのことで,話題になっているようです。
ミライ姐
遺伝の「優性」と「劣性」という用語が,「顕性」と「潜性」に変わるのね。
アルド
顕は「あらわれる」と読み,潜は「ひそむ」と読みます。様々な遺伝的特徴には優劣があるわけではなく,出現するか否かに着目した,わかりやすい用語だと思います。
ミライ姐
アルドさんは高校時代,生物の授業はお昼寝タイムだったので,ここから先はあたしが解説するわよ。例えば,髪の色や瞳の色は人種や民族によって,あるいは個人でも異なるわよね。
塾生
黒い髪もあれば,金髪もあります。茶色い瞳もあれば,青い瞳もあります。
ミライ姐
例えば,先祖代々黒髪の人と,先祖代々金髪の人が結婚したら,生まれてくる子供の髪の色はどうなると思う?
塾生
黒髪と金髪で,半々かなあ。
ミライ姐
実はね,ほぼ全員が黒髪の子になるの。黒髪の遺伝子と金髪の遺伝子の両方を持っている人は,黒髪の遺伝子だけが発動するのよ。
塾生
意外だなあ。
ミライ姐
同じ現象が茶色い瞳と青い瞳でも見られるわ。先祖代々茶色い瞳の人と,先祖代々青い瞳の人の間に生まれる子供は,ほぼ全員が茶色い瞳になるのよ。
塾生
どちらかの特徴だけが出現するのですね。
ミライ姐
優先的に出現する特徴を,これまでの教科書では「優性」「劣性」と呼んでいたけど,これからは「顕性」「潜性」と呼ぶことにするの。
塾生
優劣ではなく,出現するか否かなのですね。わかりやすい用語になりました。
ミライ姐
アルドさん,補足あるかしら?
アルド
次回にしましょう。
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