タイ文字の低子音字と声調記号

2025年2月は28日かけてタイ文字の記事を投稿します。

第3週はタイ文字と声調記号の基本を理解することを目的とします。

第3週の第3回は低子音字と声調記号を学びます。ただし，中子音字や高子音字と同様に平音節に限定します。

高子音字は第1声調記号と第2声調記号だけを使い，声調はrise, low, fallだけを表現できました。高子音字で表現できなかったmidとhighの声調は低子音字で表すということでした。

低子音字は声調記号なしだと，中子音字と同じmidだったわね。

低子音字は第1声調記号の場合がfallで，第2声調記号の場合がhighになります。

ということは，声調がfallのときは「高子音字+第2声調記号」と「低子音字+第1声調記号」のどちらになるかを覚えなければならないのね。

そうですね。5つの声調を高子音字と低子音字の双方で表記してみましょう。

同じ声調記号でも文字によって声調が異なるのは理不尽です。

本当にその通りだと思います。理不尽ですよね。

記号自体に本質的な意味はないの？

一応はあるようです。

ある……んですか？

第1声調記号は「押さえつける」イメージで，出し終わり位置が低い特徴があります。

中子音字は声調記号なしだとmidだったものが，第1声調記号によりlowに下げられたってことかな？

そうですね。高子音字は声調記号なしでriseだったものが，第1声調記号により出し始めも出し終わりも低いlowになったと考えます。

低子音字は声調記号なしでmidですが……確か「本来的には下がりたい傾向がある」のでしたね。

そんな本来的特徴が現れるため，低子音字に第1声調記号が付いて出し終わり位置が低くなると……fallですね。

なるほど。

他方で，第2声調記号は「逆転」のイメージで，出し終わりが本来と高低逆になります。

中子音字は中間から……低い方向に変わるからfallなのね。

そうですね。次に高子音字は本来がriseですが，出し終わりが本来と高低逆なのでfallに変わります。低子音字は「本来的には下がりたい傾向」に対し，出し終わりが本来と逆……すなわち高いままのためhighとなります。

暗記量が減って助かります。

ところで，低子音単独字には対応する高子音字がないけど，これらの子音で始まる単語の声調がmidやhighの場合もありうるのよね。

発音としては存在しますが，おっしゃる通り高子音字は存在しませんので，高低変換という方法で表記を工夫します。

ややこしくなるから，次回にしましょう。

御意。