はじめに
私は二十代の頃に英検2級に合格していましたが,このたび再挑戦して合格しました。
相変わらず検定好きね。
英検はCBT方式で受験できると聞きました。
正式名称は英検S-CBTといいます。3級,準2級,2級,準1級が対象です。
どんな試験内容なの?
それでは実際の経験談も交えて説明しましょう。
英検S-CBTとは
CBTってよく聞くけど,そもそも何の意味なの?
Computer Based Testですね。パソコン上で受験するテストですね。
オンライン?
指定された会場で,指定されたパソコンを使います。
どこで受けたのですか?
私は金沢で受験しましたが,英検であれば県に1か所以上の会場がありますので,みなさんは近くの会場を探してみてください。
試験は紙ベースの通常テストとは異なるの?
出題方式や難易度は変わりません。マークシートがパソコン上でのクリックになるのと,作文が手書きとパソコンでのタイピングを選択できる以外,ほぼ同じです。
従来型との違いは以下の通りね。
項目 | 従来型 | S-CBT |
---|---|---|
リーディング | 紙面出題,マークシート解答 | PC画面出題,マウス操作解答 |
ライティング | 紙面出題,手書き解答答 | PC画面出題,手書き解答またはタイピング解答を事前に申請 |
リスニング | 紙面出題,マークシート解答 | PC画面出題,マウス操作解答 |
スピーキング | 対面での面接 | PC画面上で出題,制限時間内にマイクで録音 |
受検可能回数 | 年3回まで | 年6回まで(従来型1回の期間中に2回まで) |
従来型とS-CBTを合わせると,1年間に9回まで受検の機会があります。
これはすごい。
申し込みから開始まで
申込方法は?
こちらのページから申し込みとなります。申込みにあたっては「英ナビ!」会員登録が必要となりますので,情報を受け取るためのメールアドレスを準備しておきましょう。また,申込時に顔写真を登録しますので,写真も準備しておきましょう。
意外と大変そうだけど,すべてパソコンやスマホ上で申し込みできるのね。
申込完了後に確認メールが届くので保管しておきましょう。以降は「受験者マイページ」から受験情報や合否の閲覧ができるようになります。
当日は何を持っていけばよいのですか?
受検票と身分証明書(学生証や運転免許証など),筆記用具ですね。約1週間前になると「受験者マイページ」から受験票の印刷が可能となり,こちらに記載されています。こちらは必ず印刷して持参してください。
受験票に書き込みをしたり,裏紙に印刷してはいけないのね。
筆記用具については会場で「鉛筆またはシャープペンシルを合わせて2本までと,消しゴム1個」と言われました。
腕時計は……パソコン画面だから要りませんね。
会場のロッカーは小さいので,なるべく小さなカバンに最小限の荷物でお越しください。大きな荷物は預かってもらえますので,ご安心ください。
なお,コロナ禍においてはヘルスチェックが求められていました。入場前までにネット上でチェックをするだけですが……私はうっかり忘れていました。
アルドさんでも,忘れることがあるのね。
なお,会場入口で係員にヘルスチェック結果(スクショ画面で可)を見せますが,未実施の場合は用紙を渡されるのでその場で記載することになります。
とはいえ,事前に済ませておくべきね。
受付とトイレを済ませ,荷物をロッカーに入れると席に案内されます。その時間帯の受験者全員が入室してからの開始になりますので,注意事項を読みながら待ちましょう。
最初に2次試験を実施
全員が入室したら,2次試験の面接から始まります。
変な順番です。なぜですか?
1次試験免除の方もいらっしゃるので,全員が確実に受検する2次試験のスピーキングを先に実施します。
従来型では1次試験が不合格の場合は,2次試験は受検できなかったけど,S-CBTなら1次試験が不合格でも,2次試験のスコアは有効なのね。
大学入試で英検のスコアを活用するところが増えていますが,級や合否によらずスコアで評価する場合もあるので,とりあえず受けるのが得策ですね。
2次試験のスピーキングは従来型では面接ですが,S-CBTでもオンライン面接ですか?
試験官の質問はあらかじめ録画されています。受験者の回答が録音される仕組みですね。
機械の取り扱い,大丈夫かなあ。
はじめに機器調整の時間があります。音量と,自分の声が録音されているかをチェックしますので問題ないと思います。もし,音が聞こえない,自分の録音が聞こえないという場合は,その場で試験監督に知らせてください。機器調整の時間が終了すると,スピーキングを試験監督の号令により開始します。
試験内容は従来型と同じね。そういえばYes/Noの答え方や,聞き返す場合はどうすればいいの?
画面上にYes, No, もう一度聞く……などのボタンが表示されるので,それをマウスでクリックします。
何度も聞き返したら減点よね。
私は一度聞き返しましたが……一度なら問題ないのではと思います。なお,回答時間に制限があるので,時間切れに注意しましょう。
ボタンはPardon?じゃなくて日本語だったのね。
2次試験終了後に1次試験を実施
スピーキングはどの級も15分と決められているので,全員が同じ時間に終了します。
同じ時間帯に同じ部屋で,別の級の受検者もいるのね。
スピーキングのみの方はこれで退室となります。1次試験を受ける方は,メモ用紙とライティングの解答用紙を受け取り,注意事項を読みながら待ちます。
メモ用紙はどのようなものですか。
受験番号や名前などが印字されており,メモ用の枠が書かれていました。私はライティングはタイピング方式なのでライティングの解答用紙は見ておりません。
1次試験はどんな順番なの?
最初にリスニングを,試験監督の指示で一斉に開始します。
放送は1回だけなので,集中して聞きましょう。
リスニング終了後はそのまま筆記試験に移行します。この際,試験監督からの合図はありません。
筆記試験はリーディングとライティングですね。従来型の試験より5分短いのですが……
従来型は筆記試験後にリスニングがあり,多くの方がリスニングの予習に5分程度を使っています。しかし,S-CBTではリスニングを先に実施するため,5分減らされたのだと思います。
そう考えると,筆記は従来型と時間的な差はほぼないのね。でもリスニングは予習できない分,従来型より大変なのかもね。
長文問題は文章と設問を1つの画面内に表示していますので,見にくいことはないと思います。なお,マウス操作で長文の中に線を引くことができます。
解答の根拠を可視化できるのね。
ライティングをタイピングで解答する場合,単語数が自動的に計算されます。
自分でカウントしないでよい分だけ,試験時間の節約になるわね。
級によって試験時間が異なるので,下の級の方が先に退席することもありますが,焦らずに試験終了まで頑張りましょう。
試験終了後
試験後は受付にメモ用紙などを返却します。メモ用紙は持ち帰れませんのでご注意ください。従来型と違って,問題冊子も持ち帰りはできません。
そもそも問題「冊子」がないのですね。
合否結果については所定の日時に「受験者マイページ」から確認可能です。後日,成績表と合格証書が送られてきますので,記念に取っておきましょう。
アルドさんみたいに複数の外国語の検定試験の合格証書をファイリングするのが趣味な人,他にいるのかしら?
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