ミライ姐
久々にハングルの話がしたいなあ。
アルド
ハングルの話ですね。それでは韓国語と関係のないハングルの話をしましょう。
塾生
他の言語でもハングルが使われているのですか?
アルド
インドネシアの少数言語で,一時的にハングルが採用されたことがあります。
ミライ姐
インドネシアには少数民族が多いわよね。でもインドネシア語はラテン文字表記だけど,チアチア語はラテン文字じゃダメだったの?
アルド
ラテン文字でもよいとは思います。実はハングルでなければならない必然性はなく,韓国語の基準でチアチア語を文字化するのもいかがなものかと思います。
ミライ姐
どうして?
アルド
ハングルは「偉大な文字」という意味ですが,世界中のすべての発音を表せるわけではありません。
ミライ姐
確かに,日本語のザ行やツの音は表せないわね。
アルド
韓国語とチアチア語の音韻体系が似ていれば問題なかったのかもしれません。しかし,一方に存在するが他方には存在しない音がいくつかあります。
塾生
結局,色々と工夫しないことにはハングルだけでチアチア語は表せない……のですね。
アルド
ハングルには古い時代の文字がいくつかあるのですが,それらを使っても……まだラテン文字のほうが有利だと思います。
ミライ姐
結局,チアチア語のハングル表記は普及したの?
アルド
2009年から話者の多い南スラウェシ州のバウバウ市で,韓国の関係団体の協力を得て教育が開始されました。しかし2012年に韓国の関係団体が現地から撤収しました。
ミライ姐
今では使われていないの?
アルド
自主的な使用や教育はあると思いますが,公式な文字ではありません。少数民族の文化を守るという点では,インパクトのある出来事だったと思います。ハングルの素敵な一面も見ることができました。しかし……ラテン文字でもよかったのではと思います。
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