アルド
私の愛用のネクタイをご覧ください。糸魚川ジオパークのマスコットキャラクター「ぬーな」「ジオまる」です。
塾生
かわいい。
アルド
それはさておき,前回はネクタイとクロアチアについて話しました。英語以外のヨーロッパ言語ではネクタイの語源は「クロアチア」なのですね。
塾生
国名が一般名詞になるのは珍しいです。
アルド
意外にもそうとは言い切れません。例えば英語では漆器のことをjapan,磁器のことをchinaといいます。
ミライ姐
小文字で始めるのね。
アルド
改めてネクタイを様々な言語でどう言うか見てみましょう。
言語名 | 単語 | 読み方 |
---|---|---|
イタリア語 | cravatta | クラヴァッタ |
フランス語 | cravate | クラヴァット |
ドイツ語 | Krawatte | クラヴァッテ |
スペイン語 | corbata | コルバタ |
ギリシャ語 | γραβάτα | グラヴァータ |
ミライ姐
メジャーな言語はどれもクラヴァッタに近い発音なのね。
アルド
さて,英語以外の言語には名詞に性別があります。生物学的な性別(sex)ではなく,文法的な性別(gender)です。
ミライ姐
最近は社会的な性別のことをジェンダーと言うようになったわね。
アルド
フランス語ではジャンル(genre)と呼びます。
ミライ姐
男性名詞とか,女性名詞とか言うけど,名詞を何らかの形で分類しているのね。
アルド
実はこれらの言語で,ネクタイはすべて女性名詞です。
塾生
ネクタイは基本的に男性がつけるもの……というのは思い込みなのかなあ?
アルド
語尾がaやeのものは,多くの言語で女性名詞になります。必ずしも意味とは連動していません。
ミライ姐
名詞のジャンルだとすれば「第1類」でも「A型」でも「甲種」でもいいんだろうけど,ヨーロッパでは伝統的に「男性」「女性」のように区別するのね。
塾生
ネクタイが男性名詞になる言語はありますか?
アルド
例えばロシア語では男性名詞のгалстук(ガールストゥク)です。
塾生
クラヴァッタと全然違う!
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