だからこのブログに文学というカテゴリーがあるのね。糸魚川で文学といえば,相馬御風が有名ね。
糸魚川を舞台にした文学は多いのですか?
例えば聖徳太子が親不知を通ったときに,短歌を残しています。万葉集編纂以前の時代です。また,聖徳太子の短歌に親鸞聖人が返歌を詠んだとの記録もあります。
松尾芭蕉の『おくのほそ道』のルートでもあり,芭蕉は糸魚川市内でも俳句を詠んでいるわね。
糸魚川を舞台とした小説としては,水上勉(みずかみ・つとむ)先生の『越後つついし親不知』が有名です。ちなみに「みずかみ」は最初の「み」を高く発音します。
『越後つついし親不知』はどんなストーリーなのですか。
子供には不適切かもですが……小さな村で,出稼ぎ中に妻を寝取られたら夫はどうするか……というストーリーね。
お子様には早いでしょう。私は高校生のときに初めて読みました。1964(昭和39)年に映画化されてDVDも売られていますが,Amazonで買ったら18歳以上指定でした。
映画は三國連太郎,小沢昭一,佐久間良子という豪華キャストね。原作と映画では結末が異なるので,両方楽しめます。
水上勉先生とは,どのような方ですか?
福井県の田舎に生まれ,苦労したと聞いています。社会派小説などで知られ,1961(昭和36)年に『雁の寺』で直木賞を受賞されました。
そんなすごい人が,糸魚川を舞台にするなんて光栄ね。
水上勉先生は親不知がお気に入りのようでした。1985(昭和60)年には『越後つついし親不知』の文学碑も建てられました。私も水上先生とお会いする機会を得て,冒頭の写真のように握手までしていただきました。
直木賞作家さんと握手,いいなあ。
ちなみに当時の町の広報では,水上勉先生の講演会のお知らせが載っている同じページに,当時保育園児だった私の描いた絵が偶然にも掲載されていました。
アルドさんと水上勉先生の出会いは,運命だったのかもね。幼い頃から一流の作家に触れているのは,うらやましいわね。
コメント