アルド
数学では四角形について様々な性質を学びますが,学校で学ぶ代表的な四角形は5種類だけです。
名称 | 辺の長さ | 辺の方向 | 角度 |
---|---|---|---|
台形 | 任意 | 対辺は1組のみ平行 | 任意 |
平行四辺形 | 対辺同士は等しい | 対辺同士は平行 | 対角同士は等しい |
ひし形 | 4つの辺はすべて等しい | 対辺同士は平行 | 対角同士は等しい |
長方形 | 対辺同士は等しい | 対辺同士は平行 | 4つの角はすべて直角 |
正方形 | 4つの辺はすべて等しい | 対辺同士は平行 | 4つの角はすべて直角 |
アルド
一般的な数学の授業では,これ以外の四角形の性質は学びません。これ以外の四角形は,三角形に分割するなどして検討します。
塾生
それぞれの性質を覚えるのは大変だなあ。
アルド
実は,平行四辺形というのは台形の特殊な場合です。台形の斜辺がたまたま平行になったものを,特別に平行四辺形と呼ぶのです。
ミライ姐
そう考えると,ひし形や長方形は平行四辺形の特別な場合ね。平行四辺形の辺の長さがたまたま4辺とも等しくなったものがひし形で,4つの角がたまたますべて直角になったものが長方形なのね。
アルド
そして,たまたま長方形とひし形の両方の条件を満たすものが,正方形になるのです。学校では例えば正方形と長方形は別物と習いますが,厳密には長方形とは正方形を含むものになります。
ミライ姐
「正方形でない長方形」のように言うべきなのね。
塾生
これ以外にはどのような四角形があるのでしょうか?
アルド
例えば隣り合った辺同士が同じ長さの四角形を凧(たこ)形と呼びます。1つの角度が180度より大きい場合は凹四角形と呼びますね。4辺とも長さが異なる場合は不等辺四角形と呼びます。これ以外にもいくつかの分類が存在しますが,とりあえずこれら3種類のみを比較してみましょう。
名称 | 辺の長さ | 辺の方向 | 角度 |
---|---|---|---|
凧形 | 対辺でない2辺の長さが等しい | 任意 | 任意 |
凹四角形 | 任意 | 任意 | 1つの角度が180度以上 |
不等辺四角形 | 4つの辺はすべて異なる | 任意 | 任意 |
ミライ姐
他にもいろいろな四角形が存在するけど,特徴的な5種類の四角形である台形,平行四辺形,ひし形,長方形,正方形は必ずマスターしなければならないのね。
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