単語 | 행성 |
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漢字 | 行星 |
ローマ字表記 | haeng seong |
発音カナ | ヘンソン |
日本語訳 | 惑星 |
私は国立大学の理学部出身ですが,大学時代に読んだ物理のテキストにこのような一文が書いてありました。一字一句までは覚えていないので意訳です。
かつてキリスト教は天動説を信じていましたが,現代の私たちは地動説が正しいと習います。
しかし,私たちは地動説の根拠を正しく理解して,他人に説明することができるでしょうか?
さて,地動説を直接証明するには,地球から見える天体の角度の変化などを観測すればいいのですが,その値は例えば1万分の1度のような小さい角度です。
人類はこの観測に成功しているそうね。あたしは自分で直接確認していないから,地動説を積極的には支持しないことにするわ。
天動説の名残りとして現代でも使われている単語が惑星です。過去には 遊星 とも呼ばれていましたが,今では惑星という単語だけが理科の教科書に載っています。
でも,韓国語や中国語では行星という漢字語を使うのね。
なぜ「惑う」という字が入っているのですか?
地球上から惑星を見ると定期的に逆行して見えるのです。そのため惑う星,つまり惑星という名前になったのですね。ちなみに英語ではplanetですが,この語源もさまようなのです。
韓国語や中国語で使う行星の行の字も,古い用語である遊星の遊の字も,動きに特徴があることを示唆しているのね。
地球も惑星も両方が動いていると考えれば,逆行は説明できます。しかし,実は天動説でも従円と周転円を仮定して説明されてきた歴史があります。周転円については別の機会に説明しましょう。
結局,地動説全盛の現代でも,惑星,遊星または行星の用語はそのままなのですね。
2006年に冥王星が惑星から外されたけど,それよりも惑星という用語を改めたほうがいいと感じるのはあたしだけかしら。
ところで,今回の発音のポイントは何でしょうか。
日本語の音読みで「オウ」「エイ」で終わる字は,韓国語ではngで終わることが多いわね。今回の単語に使われる行(ギョウ)と星(セイ)は典型的な例ね。
Hong Kongがホングコングじゃなくてホンコン(香港)であるように,語尾がngの音は日本人にとって「ン」に聞こえます。ただし,ホンコンは広東語のHēunggóngに由来する読み方で,標準中国語ではXiānggǎng(シャンカン)といいます。
舌をどこにも付けずに,口は開いたままで,鼻を意識して「ン」と発音するのね。よく比較される語尾がnの「ン」は,舌を上前歯の裏側に付けて発音するね。
古代の日本人はngを正確に発音できず「ウ」や「イ」で定着したようです。
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