はじめに
試験の5W2Hを学ぶシリーズ,第1回はWhy… なぜ試験を受けるのかということについて考えましょう。
入学試験や資格試験など,人生の中で様々な試験を受けるわね。
試験には主に3つの目的があります。基本的には「選抜」「営業許可」「実力評価」に分類されます。
3つの目的
選抜とは,入学試験や就職試験ですよね。
そうですね。みなさんがあこがれる学校や企業は,受け入れ人数に制限があります。
100人しか入れないのに何百人も応募が来るから,試験で成績順に100人を選ぶのね。
定員内不合格となる場合もありますが,一般的には気にしなくてもよいでしょう。
2つ目の営業許可とは何ですか?
資格試験のことですね。例えば医師や弁護士になるには国家試験に合格しなければなりません。多くの資格は,その職業名を名乗り,その職業を営業する許可を与えるものです。
例えばどんなに医学知識があっても,医師免許を持っていない人が医療行為をしてはならないのね。
詐欺の電話をかける際に,弁護士を詐称するのもアウトですね。
詐欺の電話をかけること自体がアウトです。
このように,どこかの組織に所属したり,希少価値のある仕事をすることは人生を豊かにします。
よりよい人生を……本音は「稼げる人生」かな?……生きるために,人生のどこかで何かしらの試験を受ける……人生って大変だなあ。
ただし,人生にはうるおいも必要です。私が取り組んでいる「外国語の検定試験で最低でない級の全言語制覇」という企画は,ビジネスではなく趣味の一環です。
語学の検定試験は,一部を除いて仕事には直結しないわね。例えば「英検2級未満の方は英語を使ってはいけません」ということもないし,学校の英語の先生全員が何らかの英語のスコアを持っているとも限らないのよね。
資格がなくてもできる仕事,あるいは仕事に使うものではなくとも,どの程度の実力があるか知ることは,勉強の励みになります。これが3つ目の「実力評価」ですね。
例えばアルドさんは日商簿記3級を持っていて,見積集計に役立てているけど,仮に経理の仕事だったとしても,簿記資格は必須ではないのよね。でも,簿記資格を持っていることで,会計的な知識や仕事への熱意をアピールできるのね。
仕事と割り切って淡々と作業しているだけですが……
語学の検定を受け続けているのは趣味ですよね。目標があると人生は楽しそうだし,検定試験で達成感が得られるのはよいことですね。
試験の目的を正しく認識しよう
さて,試験の3つの目的を説明しましたが……実は多くの人はこれらの目的を本気で理解しているようには見えません。
どういうことですか?
多くの方は,親に言われたから勉強している,教師に言われたから勉強している,上司に言われたから勉強している……試験合格の先にある,自分自身の豊かな人生が見えていないのではと思います。
学生は受け身かもね。
難関の学校,大企業,難関の資格がすべてではありません。しかし,どんな生き方や働き方を選ぶにしても,何かを勉強して結果を出す必要があると考えます。
結果を出せないと,不本意な進学,不本意な就職,不本意な生き方につながり,後悔したまま人生を終える可能性もあるわね。
誰もが難しいことに挑戦する必要はありませんが,自分はどのような生き方をしたいのか,そのためにどのような勉強,あるいは準備をすればいいのか,よく考えてみましょう。人生の目標が見えれば,試験は単なる通過点となります。
今まで何となく試験を受けていましたが,試験の結果や受けるまでの過程が,今後の人生に影響を与えるのですね。
そうですね。特に「試験を受けさせられている」と感じていた人は「試験をきっかけに自分の人生を変える」つもりで,考え方を改めたほうがよいでしょう。
がんばります。
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