アルド
日本語では主に漢字・ひらがな・カタカナという3種類の文字を使います。これは,外国人にとってはかなり難しい表記方法です。
ミライ姐
日本語で会話ができても,漢字の読み書きが苦手な外国人は多いわね。
アルド
前回も話しましたが,外国語として日本語を学ぶ場合は,まずはローマ字で学び,文字は後からでよいと,私は思います。
ミライ姐
漢字と仮名の使い分けも,厳密ではないものね。
アルド
そもそも,日本語の文法はローマ字で説明したほうが簡単なのではと思います。小学校ではローマ字を学習し,中学校では口語文法を学びますが,文法の説明にローマ字は使われていません。
塾生
ローマ字で説明すると,具体的にどうなるのですか?
アルド
まずは伝統的な学校文法での説明です。
動詞 | 語幹 (無変化部分) |
〜ない | 〜ます | 普通の文末 | 後に名詞が続く | 〜ば | 命令の言い方 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
探す | さが・ | さが・さ・ない | さが・し・ます | さが・す | さが・す | さが・せ・ば | さが・せ |
起きる | お・ | お・き・ない | お・き・ます | お・きる | お・きる | お・きれ・ば | お・きろ |
見る | (分けられず) | み・ない | み・ます | みる | みる | みれ・ば | みろ |
受ける | う・ | う・け・ない | う・け・ます | う・ける | う・ける | う・けれ・ば | う・けろ |
寝る | (分けられず) | ね・ない | ね・ます | ねる | ねる | ねれ・ば | ねろ |
する | (分けられず) | し・ない | し・ます | する | する | すれ・ば | しろ |
来る | (分けられず) | こ・ない | き・ます | くる | くる | くれ・ば | こい |
アルド
語幹,すなわち変化しない部分が明確に分けられない単語があります。
塾生
2音節の単語ですね。
アルド
しかしローマ字で書くと語幹と変化部分は明確に分けられます。
動詞 | 語幹 (無変化部分) |
〜ない | 〜ます | 普通の文末 | 後に名詞が続く | 〜ば | 命令の言い方 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
探す | sagas- | sagas-a-nai | sagas-i-masu | sagas-u | sagas-u | sagas-e-ba | sagas-e |
起きる | ok- | ok-i-nai | ok-i-masu | ok-iru | ok-iru | ok-ire-ba | ok-iro |
見る | m- | m-i-nai | m-i-masu | m-iru | m-iru | m-ire-ba | m-iro |
受ける | uk- | uk-e-nai | uk-e-masu | uk-eru | uk-eru | uk-ere-ba | uk-ero |
寝る | n- | n-e-nai | n-e-masu | n-eru | n-eru | n-ere-ba | n-ero |
する | s- | s-i-nai | s-i-masu | s-uru | s-uru | s-ure-ba | s-iro |
来る | k- | k-o-nai | k-i-masu | k-uru | k-uru | k-ure-ba | k-oi |
アルド
ひらがなでは子音と母音に分けて書けませんが,ローマ字表記なら語幹と変化語尾に分けられますね。
塾生
すごい。
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