ゴルバチョフと金ファミリー（韓国人は漢字を学べ・第7話）

あたしは中学校の地理の授業でソ連について学んだけど，同じ年にソ連崩壊のニュースが飛び込んできたのよね。

私が入学した時にはもうソ連が崩壊した後でしたが，地理の教科書にはまだソ連の社会制度が書いてありました。自然用語である「タイガ」や「黒土」などは詳しく説明されましたが，「ソフホーズ」や「コルホーズ」などの社会用語は無視されました。

頭にシミのあるゴルバチョフ書記長というオジサンがテレビに映って，やれ「ペレストロイカ」だの「グラスノスチ」だのと報道されていた記憶はあるわね。

「書記」というのは記録係や筆記係のことですか？

事務を取り仕切るトップのことを「書記長」といいます。ちなみに，私も労働組合の書記長を務めたことがあります。

社会主義政党のトップは書記長というパターンが多く，その影響で労働組合でも事務方のトップを書記長と呼ぶことが多いのね。

北朝鮮では総書記という役職です。

初代の金日成（김일성）も，2代目の金正日（김정일）も，朝鮮労働党の総書記だったわね。

3代目の金正恩（김정은）は党の第一書記，委員長を経て，2021年1月に総書記となりました。

社会主義国なのに3代世襲なんですね。

さて，ここまで「書記」という言葉を紹介したけど，韓国語では「비서/秘書」というのよね。

韓国語版のウィキペディアでゴルバチョフと金日成，金正日，金正恩を調べると，ゴルバチョフは「서기장／書記長」で，金正日と金正恩は「총비서／総秘書」と書かれています。

秘書にはアシスタントのイメージがあります。

政治家や企業の役員の秘書は，Executive Assistantという場合があります。文字通り，管理を補佐する人ですね。

混乱の元ね。何はともあれ，3代目の金正恩に期待しましょう。