私たち2人は

日本語ではあまり気にしませんが，単数と複数を明確に区別する言語は多くあります。

英語など，ヨーロッパ系の言語はその傾向が強いわね。

中には単数と複数だけでなく「2つ」も区別する言語も存在します。双数あるいは両数といいます。

例えば古典ギリシャ語や，アラビア語が該当するわね。

それらの言語では名詞の双数形だけでなく，動詞や形容詞にも双数形が存在します。

覚えることが多いなあ。

しかし，全パターンが存在するとは限りません。例えばアラビア語の動詞は人称・数・性で変わります。3つの人称，3つの数，2つの性があり，単純計算では18パターン存在するはずですが，実際には以下の13パターンしか出てきません。

2人称双数は男女を区別しないし，1人称も男女を区別しないのね。そして，1人称は双数と複数の区別もしないのね。

夫婦やコンビなど「私たち2人は」という機会は多いと思いますが，そこは区別しないのですね。

なお，口語では2人称と3人称でも双数形と複数形を区別せず，すべて複数形で表現します。また，複数形は男性形と女性形を区別せず，すべて男性形で表現します。

口語では8つの形を覚えればよいのですね。

英語と比較すると，これでも多いけどね。