科学技術分野の書物では,ギリシャ文字がよく使われます。
なかなか覚えられないのよね。そもそも”It’s Greek to me.”という英語の慣用句が「ちんぷんかんぷん」という意味なので,ギリシャ語は文字すら入門できていない人も多いわね。
ギリシャ文字は,現在では24文字が使われています。33文字のロシア文字や,28文字のアラビア文字よりも少ないのです。
それならしっかり覚えないとね。
ギリシャ語の勉強ではなく,理科系の書物を読むために必要な情報を1枚にまとめてみました。ダウンロードはこちらから。
文字の読み方として,ここに載っていない読み方も聞いたことがあります。
ギリシャ語は古典語と現代語で大きく音が変わっています。例えばβの発音は,古典時代には「ベータ」でしたが,現代では「ヴェータ」と読みます。
そんなに違うのですか?
英語読みで定着しているものも多いですね。例えば円周率でおなじみのπは,数学の教科書では「パイ」と書かれていますが,古典ギリシャ語では「ペー」,現代ギリシャ語では「ピ」と読みます。
パイは英語だったんだ。
ギリシャ語を勉強するのなら,古典語や現代語のそれぞれの発音を覚えるべきでしょうが,科学技術の書物を読むだけなら,仲間内で通じればよいと思います。
ところで,ギリシャ文字にも書き順はあるのですか。
あまり気にしなくてもよいのですが,他の文字との区別や,きれいに書くためのヒントとして,注意したほうがよいものは記載しています。
あたし,γ(ガンマ)とδ(デルタ)を逆に書いていたわ。いつも変な形になると思ってたけど,この書き方ならきれいに見えるわね。
ν(ニュー)とυ(ユプシロン)の書き分けも気を付けなくちゃ。
英語にはギリシャ語由来の単語が使われています。例えばrh-, ph-, ch-, ps-などで始まる単語は,ギリシャ語由来の可能性が高いです。
避けて通れぬギリシャ語かあ。どうせなら楽しく”It’s Greek to me.”と言いたいわね。
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