四角形の名前（日本語編・第1話）

数学では四角形について様々な性質を学びますが，学校で学ぶ代表的な四角形は5種類だけです。

一般的な数学の授業では，これ以外の四角形の性質は学びません。これ以外の四角形は，三角形に分割するなどして検討します。

それぞれの性質を覚えるのは大変だなあ。

実は，平行四辺形というのは台形の特殊な場合です。台形の斜辺がたまたま平行になったものを，特別に平行四辺形と呼ぶのです。

そう考えると，ひし形や長方形は平行四辺形の特別な場合ね。平行四辺形の辺の長さがたまたま4辺とも等しくなったものがひし形で，4つの角がたまたますべて直角になったものが長方形なのね。

そして，たまたま長方形とひし形の両方の条件を満たすものが，正方形になるのです。学校では例えば正方形と長方形は別物と習いますが，厳密には長方形とは正方形を含むものになります。

「正方形でない長方形」のように言うべきなのね。

これ以外にはどのような四角形があるのでしょうか？

例えば隣り合った辺同士が同じ長さの四角形を凧（たこ）形と呼びます。1つの角度が180度より大きい場合は凹四角形と呼びますね。4辺とも長さが異なる場合は不等辺四角形と呼びます。これ以外にもいくつかの分類が存在しますが，とりあえずこれら3種類のみを比較してみましょう。

他にもいろいろな四角形が存在するけど，特徴的な5種類の四角形である台形，平行四辺形，ひし形，長方形，正方形は必ずマスターしなければならないのね。